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安倍政権は政府が強権を発動し続ければ、いずれ沖縄が力の前に屈服するとでも思っているのだろう
か。
米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、政府と沖縄県の対立が退っ引きならない状態に陥っている。
政府は11月17日、沖縄県の翁長雄志知事を相手取り、ついに法廷闘争に打って出た。知事が辺野古沿岸域の埋め立て承認を取り消したのに対抗し、これを代執行によって撤回するための提訴だった。政府は既に、埋め立て工事を所管する国土交通省に対し、翁長知事の決定に対する不服審査を求め、国土交通相が知事の決定が効力を失ったとする決定を10月27日に発表している。また、基地建設に反対し、基地前で座り込みなどを行っている反対派住民を排除するために、「鬼の4機」として知られる警視庁第4機動隊を沖縄に派遣するなどして、徹底した対決姿勢を見せてきた。しかし、今回はいよいよ行政府としては究極の強権発動となる「代執行」にまで訴えたことで、もはや沖縄を抑え込むために安倍政権は手段を選ばない姿勢を鮮明にした形だ。
沖縄の県紙「琉球新報」の松元剛編集局次長は、翁長知事に会おうともしなかった安倍首相の反応を見て、政府と沖縄県の全面対決は避けられないと当初から見ていたというが、その一方で、これほど早く政府側が強権を発動してくるとまでは予想していなかったという。その上で松元氏は、安倍政権が力で押さえつけようとすればするほど、沖縄の反発は強くなる一方であることを、政権側が理解できないことを不思議がる。
しかし、今回、性急に法廷闘争に打って出たことで、安倍政権は更に多くの沖縄県民を敵に回したばかりか、辺野古での新基地の建設が、安全保障上の理由からの必然ではなく、単なる沖縄に対する差別意識に根差したものであることを、多くの人に気づかせてしまった可能性がある。安全保障上、どうしても沖縄に作らなければならないいうのであれば、ここまで明確に新基地建設に反対している沖縄側の言い分にもう少し耳を貸し、何らかの妥協を探る姿勢があってしかるべきだからだ。しかし、今回の提訴で安倍政権は、沖縄の民意を一顧だにしない姿勢を鮮明にしてしまった。松元氏は沖縄の人々の多くが、その根底に沖縄に対する差別意識が存在することを確信し始めているという。
そうした中、妥協点を探る動きも出てきている。米ジョージ・ワシントン大学教授で米・民主党政権に近い知日派ののマイク・モチヅキ教授と桜美林大学大学院の橋本晃和特任教授は「沖縄ソリューション」と呼ばれる妥協案を提唱している。これはアメリカ側の軍事的必要性を満たしつつ沖縄の立場にも配慮した現実的な妥協案と言えるものだ。具体的にはキャンプ・シュワブ内に小規模なヘリポートを建設した上で、オスプレイを本土の別の基地に移駐させることで、普天間基地の閉鎖を可能にするというものだ。これによって米軍が沖縄に求めている機能と役割を維持しつつ、本土もオスプレイを引き受けることで沖縄の人々の負担を軽減することが出来るのではないかとモチヅキ教授はいう。
モチヅキ教授はアメリカ政府は日本側から現実的な代替案が示され、それが米側の軍事的なニーズを満たすものであれば、柔軟に対応する用意があるとの見方を示す。モチヅキ教授はまた、米政府内にも沖縄の民意を全く無視する形で新しい基地が作られることに不安を抱き始めている人がいるとも指摘する。
しかし、それが実現するための大きな障害は安倍政権だ。安倍政権は辺野古以外はありえないとの立場を崩していない。また、モチヅキ教授らのソリューションを実現するためには、沖縄県外にオスプレイの駐機基地を見つけなければならない。沖縄に対しては強権を発動してでも新基地やオスプレイを押し付けることを辞さない安倍政権だが、果たして沖縄県外にその受け入れ先を見つけられるかどうか、また、そもそも安倍政権にそれだけの政治的な意思(political...