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TPP大筋合意を受けて、安倍首相は「攻めの農業に転換し商品の輸出額を1兆円にする」などと吠えているが、そんな中、とんでもない事実が明らかになった。合意文書の全容が日本語で公開されていないのである。臨時国会も開かず、議論から逃げ回っているうえに、文書も翻訳しないとは怠慢の極みというか、よほど後ろ暗いことがあるとしか思えない。「英語化は愚民化」(集英社新書)の著者で九大准教授の施光恒氏は、「これぞ、TPP交渉の本質」と看破した。
■政治家は誰も読んでいない?
政府は11月5日にTPP合意文書の概要を公開しましたが、2000ページに及ぶ正文(英語)の翻訳は作成されていません。日本語に翻訳されたのはわずか97ページの「概要」だけですが、正文も100人ぐらいの翻訳者を動員すればあっという間にできるはず。やっていないのは、そもそも説明する気がないのでしょう。大筋合意した以上、いまさら覆されたくない、内容に関して突っ込まれたくないのだと思います。
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